「府民の信頼を著しく損ねるもので、言語道断」。特殊詐欺に乗じ高齢者から現金をだまし取ったとして京都府警の現職警察官が逮捕された詐欺事件。府警は高橋龍嗣容疑者(38)の逮捕を受けて15日夜、事件概要の説明を行った。一方、警察官の不祥事を取り締まる監察部門は出席せず、文書によるコメントのみ。記者説明でも、府民に対する謝罪の言葉はなかった。
15日午後7時半から府警本部で行われた事件の概要説明には捜査2課の幹部らが出席。高橋容疑者が警察官の立場を利用して現金をだまし取っていた手口を説明した。
現職警察官が立場を利用した事件の再発防止策については、「どこがまずかったのか、これから調べる。どういう措置をとってきたのか、明確にしないといけない」と述べた。
だが、監察部門の幹部は同席せず、「府民の信頼を著しく損ねるものであり、言語道断。捜査結果などを踏まえ、厳正に対処する」とする姫野敦秀・首席監察官のコメントを配布したのみ。監察部門が出席しない理由について、説明に出席した府警幹部は「今日は事件被疑者の逮捕のレクなので」とだけ語った。
逮捕を受け、現職の警察官からも憤りの声が聞かれた。ある捜査員は、「特殊詐欺捜査は『警察官は信用できる』という信頼関係があってこそできる。その信頼を失墜させる事態だ」とし、「警察官の立場を悪用して市民をだましたのであれば、この上なく卑劣で許されざる行為。厳しく処分されてほしい」と強調した。
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Source : 国内 – Yahoo!ニュース